高齢の親が一人暮らしをしていると、「知らない番号からの電話に出てしまわないか」「特殊詐欺の電話を信じてしまわないか」と心配になることがあります。
迷惑電話対策では、本人に「気をつけて」と伝えるだけでなく、電話機そのものに、怪しい電話へ出にくくする仕組みをつくることが重要です。
最近の固定電話には、電話が鳴る前に相手へ録音を知らせる機能、知らない相手の名前を確認する機能、自動通話録音、迷惑電話拒否など、高齢者の特殊詐欺対策に役立つ機能が搭載されています。
この記事のポイント
- 防犯電話は「電話に出てから対処する」のではなく「怪しい電話に出にくくする」ことが重要
- 着信前警告・自動録音・番号表示・着信拒否の有無を確認する
- 高齢の親が使う場合は、画面やボタンの見やすさも重要
- 購入後は防犯機能が有効になっているか家族が確認する
高齢者向け防犯電話おすすめ比較【2026年】
高齢者の迷惑電話・特殊詐欺対策を重視するなら、価格だけでなく、「知らない相手と直接話す機会をどれだけ減らせるか」で選ぶことが大切です。
| 機種 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| シャープ JD-AT96 | 着信前警告・名前確認・自動通話録音・迷惑電話拒否 | 防犯機能を重視したい家庭 |
| シャープ JD-AT95 | 防犯機能設定済み・自動録音・あんしん相談・見守り機能 | 設定の手間を減らしたい家庭 |
| パナソニック VE-GD78 | 迷惑防止・自動録音・迷惑電話相談・大画面 | 録音内容を家族へ相談したい家庭 |
| パナソニック VE-GD58 | 迷惑防止・自動録音・迷惑電話相談 | 防犯機能と使いやすさを両立したい家庭 |
| パナソニック VE-GD28 | 着信前警告・注意喚起・自動録音 | 基本的な迷惑電話対策をしたい家庭 |
機種によって、子機の台数や電話帳登録数、ナンバー・ディスプレイ契約が必要な機能などが異なります。購入前には必ずメーカー公式サイトで最新仕様を確認してください。
高齢者向け防犯電話を選ぶときに重要な7つの機能
1.着信前に相手へ警告する機能
特殊詐欺対策では、電話に出てから怪しいと判断するよりも、電話に出る前の段階で相手をけん制できる機能が役立ちます。
例えば、呼出音が鳴る前に「この通話は録音されます」といった警告を相手へ流すタイプがあります。録音されることを嫌う迷惑電話や詐欺電話への抑止が期待できます。
2.相手を確認してから電話に出られる機能
知らない番号から電話が来たとき、すぐ受話器を取るのではなく、相手の名前や用件を確認してから電話に出られる機能があると安心です。
特に、知らない相手からの電話でも反射的に出てしまう親には、こうした機能を優先して選ぶとよいでしょう。
3.通話を自動録音する機能
怪しい電話に出てしまった場合に備えて、通話内容を自動的に録音できる機能も重要です。
本人が電話の内容をうまく説明できない場合でも、録音が残っていれば家族へ相談しやすくなります。ただし、保存件数や録音時間は機種によって異なります。
4.迷惑電話を拒否する機能
一度かかってきた迷惑電話の番号を登録し、次回から着信しないようにできる機能です。
非通知、公衆電話、0120・0800から始まる番号、電話帳未登録番号などを条件に着信拒否できる機種もあります。
5.ナンバー・ディスプレイ対応
電話に出る前に相手の番号を確認できれば、「知らない番号には出ない」という家族ルールを実践しやすくなります。
ただし、電話機が対応しているだけでは利用できない場合があります。契約している固定電話サービス側でナンバー・ディスプレイ等の申し込みが必要か確認してください。
6.大きな画面・大きな文字・聞き取りやすい音量
防犯機能が充実していても、本人が使いにくければ十分に活用できません。
高齢者向けでは、液晶画面の大きさ、文字の見やすさ、ボタンの押しやすさ、着信音や受話音量の調整範囲も確認しましょう。
7.家族へ相談しやすい機能
怪しい電話を受けたあとに、録音内容を家族などへ聞かせられる機種もあります。
離れて暮らす親の場合、本人だけで「詐欺かどうか」を判断させず、迷ったら家族へ相談する仕組みを作ることが大切です。
おすすめ1|シャープ JD-AT96
迷惑電話や特殊詐欺への対策を重視する場合に検討しやすい防犯機能付き電話です。
電話が鳴る前に相手へ警告する「自動着信前警告」に加え、警告後も電話を切らない相手には名前を確認する仕組みがあります。電話に出る前に相手を確認できるため、知らない相手と直接話す機会を減らしやすいのが特徴です。
さらに、自動通話録音や迷惑電話拒否機能にも対応しています。親機は4.6型液晶を採用し、音量を大きくする機能も用意されています。
こんな家庭に向いています
- 特殊詐欺対策を最優先したい
- 知らない電話にはできるだけ出てほしくない
- 親が電話の相手を確認するのが苦手
- 通話内容を自動的に残したい
おすすめ2|シャープ JD-AT95
JD-AT95は、多彩な防犯機能があらかじめ設定されている点が特徴です。
自動着信前警告、自動聞いてから応答、自動通話録音、迷惑電話拒否などに対応しています。また、登録番号以外の電話への対応を制限する機能や、非通知・0120・0800番号への対策に利用できる機能も用意されています。
「防犯電話を買っても、親が設定を変更できるか心配」という家庭では、初期状態から防犯機能を使いやすい機種は検討しやすいでしょう。
こんな家庭に向いています
- 複雑な設定をできるだけ減らしたい
- 知らない相手からの電話を厳しく制限したい
- 通話録音をしっかり残したい
- 離れて暮らす親の防犯対策を家族が整えたい
おすすめ3|パナソニック VE-GD78
VE-GD78は、迷惑電話対策に加えて、怪しい電話を受けたあとの家族への相談まで考えられた電話機です。
「迷惑防止」を設定すると、呼出音が鳴る前に相手へ録音することを知らせ、着信中には電話を受ける側へ注意を促します。電話に出ると通話内容が自動録音されます。
特徴的なのが「迷惑電話相談」機能です。録音した怪しい電話の内容を、家族などとの通話中に再生して聞いてもらうことができます。
親機は4.3インチの大画面液晶を採用しているため、表示の見やすさを重視する家庭にも候補になります。
こんな家庭に向いています
- 怪しい電話を受けたあと家族へ相談してほしい
- 大きな画面の電話機を選びたい
- 着信前から通話後まで段階的に対策したい
- 離れて暮らす親の電話トラブルが心配
おすすめ4|パナソニック VE-GD58
VE-GD58も、着信前の警告、着信中の注意喚起、通話内容の自動録音に対応した迷惑電話対策機能を備えています。
さらに「迷惑電話相談」に対応しており、怪しい電話の録音を家族や警察などへ相談するときに活用できます。
高齢の親が電話の内容を正確に覚えて説明することが難しい場合、録音を使って第三者へ相談できることは安心材料になります。
こんな家庭に向いています
- 自動録音を重視したい
- 家族へ相談できる仕組みがほしい
- 迷惑電話対策を電話機側で強化したい
おすすめ5|パナソニック VE-GD28
VE-GD28は、基本的な迷惑電話対策を電話機に持たせたい家庭で検討しやすい機種です。
「迷惑防止」を設定すると、呼出音が鳴る前に相手へ録音を知らせ、着信中には注意喚起を行い、電話に出た場合は通話内容を自動録音します。
多機能さだけで選ぶのではなく、「着信前に警告する」「本人へ注意を促す」「通話を録音する」という基本的な流れを重視する場合の候補になります。
こんな家庭に向いています
- 基本的な迷惑電話防止機能がほしい
- 機能を増やしすぎたくない
- 着信前警告と自動録音を重視したい
高齢者向け防犯電話は「高機能な機種」が正解とは限らない
防犯機能が多ければ多いほど安心とは限りません。
高齢の親が使う電話では、本人が普段どのように電話を使っているかを確認して選ぶことが大切です。
| 親の状況 | 重視したい機能 |
|---|---|
| 知らない電話にもすぐ出てしまう | 着信前警告・相手確認 |
| 詐欺電話かどうか判断するのが難しい | 自動録音・家族への相談機能 |
| 番号を見ても誰かわからない | 電話帳登録・番号表示・読み上げ |
| 電話機の操作が苦手 | 大きなボタン・シンプルな操作 |
| 電話の音が聞こえにくい | 大音量・着信ランプ |
| 営業電話が多い | 着信拒否・非通知拒否 |
購入するときは、子ども世代だけで機種を決めるのではなく、できれば親本人にも画面やボタンの大きさを確認してもらいましょう。
防犯電話を購入したら家族が最初に設定したいこと
防犯電話は、購入して電話線につないだだけで、すべての対策が完了するわけではありません。
機種や契約している電話サービスに応じて、次の設定を確認しましょう。
- 迷惑電話防止機能を有効にする
- 留守番電話を常時ONにする
- 家族・親戚・病院など必要な番号を電話帳へ登録する
- 非通知電話の拒否設定を確認する
- 迷惑電話の着信拒否方法を確認する
- ナンバー・ディスプレイ等の契約状況を確認する
- 家族への連絡方法を親と一緒に練習する
設定後は、家族のスマートフォンなどから実際に電話をかけ、どのような警告が流れるのか、親側ではどのように表示されるのかを一緒に確認しておくと安心です。
国際電話からの詐欺電話対策も忘れずに
「+1」「+44」など「+」から始まる国際電話番号を利用した特殊詐欺への対策も重要です。
普段、海外との電話を利用しない家庭では、固定電話への国際電話の発着信を休止する方法があります。電話機を買い替えるだけでなく、回線側で不要な電話を受けないようにする対策も検討しましょう。
詳しくは、警察庁が案内している国際電話詐欺対策や、国際電話不取扱受付センターの案内を確認してください。
防犯電話と一緒に決めたい「家族の電話ルール」
防犯電話を導入しても、特殊詐欺を完全に防げるわけではありません。
電話機の機能と合わせて、親子で次のようなルールを決めておくことが重要です。
- 知らない番号にはすぐ出ない
- 知らない番号へ安易に折り返さない
- 「お金」「キャッシュカード」「暗証番号」の話が出たら電話を切る
- 警察・役所・銀行を名乗っても、その場では信用しない
- 「誰にも言わないで」と言われたら家族へ相談する
- 判断に迷ったら一度電話を切る
電話で特殊詐欺を防ぐ基本は、本人の判断力だけに頼ることではありません。「怪しい電話に出ない」「長く話さない」「一人で判断しない」仕組みを家族で作ることが大切です。
迷惑電話対策全体については、高齢者向け迷惑電話対策|固定電話でできる特殊詐欺対策もあわせてご覧ください。
よくある質問
防犯電話に交換すれば特殊詐欺を完全に防げますか?
完全に防げるわけではありません。防犯電話は、怪しい電話への警告、相手確認、録音、着信拒否などによって、詐欺電話と接触する機会を減らすための対策です。家族とのルール作りや国際電話対策なども組み合わせましょう。
今の電話機を使ったまま対策することはできますか?
できます。まずは在宅中でも留守番電話を利用し、知らない相手の電話にはすぐ出ない方法があります。また、契約している固定電話サービスによっては番号表示や迷惑電話対策サービスを利用できる場合があります。
高齢の親にはどの機能を最優先すればよいですか?
特に重視したいのは、電話に出る前に相手へ警告する機能や、知らない相手を確認できる機能です。詐欺犯と直接話してしまう前の段階で対策できる機能を優先するとよいでしょう。
ナンバー・ディスプレイがないと防犯機能は使えませんか?
機種によって異なります。着信前警告や通話録音など、番号表示契約がなくても利用できる機能がある一方、特定番号の拒否や電話帳登録番号との判別など、番号通知サービスが必要な機能もあります。購入前に利用したい機能の条件を確認してください。
まとめ|高齢者向け防犯電話は「電話に出る前」の対策で選ぼう
高齢者向けの防犯電話を選ぶときは、単に「迷惑電話対策機能付き」と書かれているかだけで判断しないことが大切です。
特に確認したいのは、着信前警告、相手確認、自動録音、着信拒否、番号表示、画面やボタンの見やすさ、家族への相談のしやすさです。
離れて暮らす親の場合は、電話機を購入して終わりにせず、家族が初期設定を行い、「知らない電話には出ない」「お金の話が出たら切る」「迷ったら家族へ相談する」というルールまで一緒に決めておきましょう。
電話以外も含めて親の防犯環境を見直したい場合は、一人暮らし高齢者の防犯対策や、高齢者向け防犯グッズおすすめ比較、高齢者を狙う特殊詐欺の手口と対策も参考にしてください。
参考情報
- パナソニック「電話機」製品情報・迷惑電話防止対策
- シャープ「電話機」JD-AT96・JD-AT95製品情報
- 警察庁「みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ」



